企業とウェブとガイドライン。そこに本質と緩やかさはあるだろうか

05/10/2015 企業とウェブ

どうありたいか、どうあるべきかを浸透させるガイドライン。ルールを創ることがミッションというプロジェクトもあります。ガイドラインってなんでしょう?ACOのSlackであった議論を元にまとめてみました。

サービスとしてのガイドライン

Frontify.comという、ガイドラインのフレームワークサービス。ざっと覗いてみれば、様々なターゲットを想像することができます。Wikiな使い勝手で、内容は開発者寄りの印象。見栄えが優しく感じられるのは、様々な立場の人を巻き込んでいく意気込みを感じます。利用者の幅が狭いとそもそも浸透しようがないガイドライン。どんな対象やスケールで扱っていくべきかを考えさせられます。

frontify

オープンなルールとクローズなルール

Appleも以前はガイドラインをPDFで公開していました。今はHTMLでも公開していますね。App向けに多くの人が関わるようになった頃からでしょうか。Googleも同様でガイドラインを公開しています。開発者を巻き込むようなビジネスでは、読み物としても見やすいかたちでオープンにしておくことが必須です。

ios

そもそも関係者と共有する際には、機密事項と公開すべきこととの線引きが整理されないと始まりません。闇雲に何もかもが「機密」ということもないでしょう。どこまでをコンフィデンシャルで扱うか、整理されていないと、体制や環境の変化に対応しきれません。
Google Design
iOS Human Interface Guidelines

オープンにできる企業は強いのかも知れません。セキュリティや法務上難しいと塞いだままにするか、或いは問題をクリアして多くを巻き込んでいこうじゃないかと拡がっていくか。それはイノベーティブな姿勢につながります。

よいガイドラインが生産性を向上させる

1. 環境変化に素早く対応するために。2. 多人数で効率よく共有するために。3. スムーズな引き継ぎのために。4. 関係者への効率よい情報提供のために。
体制や環境の変化が加速度的だからこそ、何を守るべきか、一貫性を持って最新の内容で記しておきたいものです。いざ拝見という際に、内容が古かったり、微妙なものですと、企業姿勢が微妙なものと疑われてしまいます。開発サイドに何も伝わらない。ガイドラインはどんなブランドであるべきか、認識をあわせる役割が強くあります。

ぶれない本質と高い柔軟性

ブランド姿勢を示すこと。それが内容の軸となります。ガイドラインはクォリティコントロールの中枢です。技術的な話は、W3CやWCAG対応レベルを明示できれば充分かも知れません(全て丸写しにしたようなガイドラインは不毛です)。素早く状況変化に対応していくために、クラウド上での管理が望まれます。一方、これだけは守ってねという現物主義として、テンプレートや構成モジュール群と連携があると生きています。素材・原稿としっかり連携させていくリアリティがだいじです。

ロンドンのJamesが挙げてくれたいくつかのリンク。Uberの進化スピードも頷けるし、イギリス政府としての品質管理、さすがのものです。

guideline

Uber
http://brand.uber.com
Gov UK
http://govuk-elements.herokuapp.com
Lonely Planet Web
http://rizzo.lonelyplanet.com/styleguide/design-elements/colours
BBC “Global Experience Language”
http://www.bbc.co.uk/gel

CIルールや規格というものは昔からありました。WEBが中心ということで落ち着いたわけでもなく、様々なジャンルを横断します。オープンであり、オリジナリティがあること。これからの本質とは?デザインの対象やかたちが変わりゆく中で、ちょっと先のルール設定とはどうあるべきか?答えが見えたころには、次の問いに取り組んでいたいものです。